【新機能】Performance Recommendations dashboardと Query Performance Metrics Exploreについて

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今回はLookerバージョン22.16からGA機能となったPerformance Recommendations dashboardと Query Query Performance Metrics Exploreについて紹介します。パフォーマンスに問題のあるExploreやDashboardを特定して対策を検討することができます。

この記事はこちらの英語バージョンの日本語訳です。

元の記事の最終情報更新日時:2022年 9月 23日

LookerのSystem Activity dashboardsのシリーズの中に新たにPerformance Recommendations dashboardが追加されました。これまで提供されていたユーザー活動状況やコンテンツ使用状況、インスタンスの性能などに加えて、パフォーマンスを改善するための実用的な推奨事項を提供し、詳細なクエリパフォーマンスのデータにアクセスできるようになります。

Performance Recommendations dashboardでダッシュボードでできること:

  • Lookerのベストプラクティスに沿って、コンテンツのパフォーマンスを向上させる
  • ユーザーのパフォーマンスを低下させているクエリのボトルネックを特定する
  • パフォーマンス問題の重大度に基づいて作業に優先順位を付ける
  • ダッシュボードとExploreのパフォーマンスを最適化する方法について学ぶ


Performance Recommendations dashboard:
 

Performance Recommendations dashboardには 2つのタイルがあります。1つはDashboard Recommendations (ダッシュボードに関する推奨事項)で、もう 1 つは Explore Recommendations(Exploreに関する推奨事項)です。それぞれで何ができるか解説します。

Dashboard Recommendations のタイルは、Looker パフォーマンスのベストプラクティスと一致しないダッシュボードを特定することに重点を置いており、各ダッシュボードは問題の重大度に基づいてランク付けされています。ここに表示される主な警告は次のとおりです。

  • ダッシュボードのauto-refresh(自動更新設定)が、推奨されているよりも頻繁に設定されている
  • ダッシュボードのタイル数が多すぎる
  • ダッシュボード上でマージクエリの数が多すぎる
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Lookerからの上記のような推奨事項に基いて、設定を選考したり、ダッシュボードのタイルやマージクエリの数を減らしたりすることをおすすめします。また、それぞれの推奨事項に関して、リンクをクリックすると詳細情報を確認できるドキュメントを見ることができます。


Explore Recommendationsのタイルは、新しく発表された Query Performance Metrics Exploreから構築されており、それぞれのExplore から実行されたクエリ全体の各クエリステップの平均パフォーマンスに基づいてLookerが推奨事項を提案しています。クエリの問題のボトルネックを特定するのに役立ち、次のような改善提案を見ることができます。

  • 実行に時間がかかる複雑な SQLロジックを簡素化するためにPDTを使用すると良い部分
  • クエリ実行後の処理を改善するために、Custom formattingや表計算の使用を減らすと良い部分
  • 新しい LookML ランタイムなど、全体的なパフォーマンスの向上に役立つ可能性のある新機能
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上記に加えて、タイル右上のメニューからExplore from hereをクリックするとより詳細なクエリパフォーマンスについて確認することができます。


Query Performance Metrics Explore:


Query Performance Metrics Exploreでは、それぞれのクエリを調査して、クエリ実行プロセスの各ステップで何が起こっているかを確認できます。

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クエリ実行の各実行フェーズにはさらに詳細なステップがあり、それらを可能な限り詳細なレベルで確認できるようにしています。これより、実行時間の長いクエリに関して、原因となっているボトルネックを簡単に特定できます。また、クエリの同時実行の問題、Connectionの制限、ネットワークのレイテンシー、データベース内のクエリの実行速度の低下などを、より簡単に区別、調査、対応することができます。クエリフェーズと利用可能な指標の詳細については、ドキュメントをご覧ください。

データベースにBigQuery を使用している場合、特にクエリ高速化のための BI Engineの使用をサポートすることを目的とした固有の指標も含まれています。

  • BigQuery ジョブ ID
  • BI Engine
  • BI Engineの理由

これにより、Lookerのクエリを BigQuery上のクエリに結び付けることが簡単になります。また、BI Engine を使用して特定のクエリを部分的または完全に高速化できたかどうかを判断するのにも役立ちます。Google BigQuery以外のデータベースに対して実行されるクエリの場合、これらの値はnullとなります。

応用として、このexploreを使用したLook とアラートを独自に作成して、クエリのパフォーマンスを積極的に管理することもできます。例えば、実行時間の長いクエリについて週次でスケジュールされたレポートを作成したり、設定された閾値よりも長く実行されるクエリを通知するアラートを設定するなどができます。


実際に使ってみる:


上記のPerformance Recommendations dashboardQuery Performance Metrics Exploreにより、クエリのパフォーマンス問題のボトルネックをより簡単に特定して対処することができます。ぜひ、Admin > System Activityから、新しい  Performance Recommendations dashboardをお試しください。

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