日本時間の2020年12月4日にリリースされるLooker バージョン7.20より、Lab機能である Upgraded Field Picker がデフォルトで有効化されます(ご利用のインスタンス全体に反映されます)。
本記事では Upgraded Field Picker で改善された点、また新しく出来るようになったことをご紹介します。
本機能はバージョン7.20現在ベータ機能としてのご提供となっており、今後のリリースにて更なる機能改善・機能追加が見込まれます。最新情報については常に公式ドキュメントを正としてご参照ください。
Lookerのエクスプローラの画面左側、ディメンションやメジャーが並んでいる部分を総称してField Picker (フィールドピッカー)と呼びます。
Upgraded Field Pickerは、これまでのField Pickerを刷新した新しいField Pickerになります。
Upgraded Field Picker はバージョン7.12よりLab機能にて提供され始めたベータ機能となります。
管理 > Labs より以下のトグルをONすることで有効化できます。
バージョン7.20からは上記のトグルがデフォルトで有効化されます。
もちろんトグルをOFFにすることで再度無効にする(これまで慣れ親しんだField Pickerに戻す)こともできますが、これを機に新しいField Pickerに慣れていきましょう!
これまでのField Pickerよりも少しすっきりとした見た目になっています。
デフォルトではViewラベルの単位で閉じられており、ラベルをクリックするとその下にぶら下がるディメンション(黒)およびメジャー(オレンジ)が表示されます。
各ディメンション / メジャーをマウスオーバーすると、以下のようにメニューが表示されます。
:ピボット
:フィルター
:ヘルプ
:メニュー(カスタムフィールドの追加など)
ヘルプでは、以下のようにフィールドのタイプ、説明 (description)、定義名、SQL定義が表示され、LookMLの該当箇所にも即座に移動することができます。
ユーザーの使い勝手を高めるため、LookMLには必ずdescriptionを書くように心がけましょう。
検索バーを使ってフィールドの検索をすることができます。ブランクの状態で検索バーをクリックすると、以下のようによく使用されるフィールドが一覧で表示され、選択の手助けとなります。
使用中タブをクリックすると、今現在データ探索に使用しているフィールドのみが一覧で表示されます。
これまでのField Pickerでは大量のフィールド一覧の中から使用中のフィールドを探すのに一苦労でしたが、この使用中タブを見れば簡単に見つけることができます。
また同タブ中の “Clear all” をクリックすると使用中の全てのフィールド (必須フィルタ除く) がクリアされ、 “Clear field keep filters” をクリックするとフィルタのみキープしたまま使用中のフィールドをクリアすることができます。
エクスプローラ名の隣の稲妻マークをクリックすると、クイックスタートメニューが表示され、予め定義しておいたクエリ (ディメンション・メジャー・フィルタ・ピボット等の組み合わせ) をワンクリックで呼び出すことができます。
事前に定義したクエリが以下のように一覧となって表示されます。この中から利用したい探索パターンをクリックすると、定義済みのフィールドが一撃で選ばれた状態となります。
クエリは、LookMLのModelファイル内に以下のように定義します。
explore: explore_name {
query: query_name (Quick Startに表示される名称) {
dimensions: [dimension1, dimension2, … ]
measures: [measure1, measure2, … ]
pivots: [dimension1, dimension2, … ]
sorts: [field1: asc, field2: desc, … ]
filters: [field1: "value1", field2: "value2", … ]
timezone: timezone
limit: 100
}
サンプル:
上記のクエリ定義は、エクスプローラのメニュー「LookMLを取得する」の「集計テーブル」から簡単に取得することもできます。
Quick Startによく使う探索パターンを事前定義しておくことで、エクスプローラでのデータ探索に慣れ親しんだ人にとっては、いつものパターンをワンクリックで呼び出し、クイックに更なる探索作業に入ることができます。
またエクスプローラでのデータ探索に慣れておらず、スクラッチでの探索はまだハードルが高いという人にとっては、探索作業の取っ掛かりに非常に役立つ機能となります。
いかがでしたでしょうか?
冒頭でも記載した通り、Upgraded Field Pickerはまだベータ機能となっており、今後も更なる機能追加・改善がなされていく予定です。気になる点、ご要望などフィードバックございましたらお気軽にコメント欄までお寄せください!