社内でBIツールを使ったデータ活用を広げていく際のひとつの障壁として、はじめてツールを触る人への教育があるかと思います。
Lookerでは機能や操作方法についてのドキュメントを豊富に揃えており、初めてLookerを触る方向けにも多数のドキュメント・チュートリアルをご用意しております。
それでもLookerの活用が進んでダッシュボードの数がどんどん増えてくると、初めてLookerにログインした人がどこをみたら良いのか分からない状況に陥ることが容易に想像されます。Looker管理者の視点から、以下の二つの機能を組み合わせ、各ユーザーが見るべきコンテンツに迷うことなく簡単にたどり着けるようにしましょう。
boards (ボード) はLookerのバージョン6.20から利用可能になった機能です。
Lookやダッシュボードといったコンテンツはフォルダーに格納されています。
boards (ボード) 機能は、それらのコンテンツを文字通り「ボード」にピン留めする機能となります。
例えば以下のようにチーム毎に共有フォルダが分けられているとします。
Customer Successチームに所属する私が日頃見ている顧客のヘルススコアなどのダッシュボードは当然 Customer Success
フォルダに格納されていますが、他にも見ているダッシュボードはたくさんあります。
例えば全社KPIダッシュボード(Company Wide Metrics
フォルダ配下)、サポートチケットダッシュボード(DCL
フォルダ配下)、オンボーディングプロジェクトのステータスダッシュボード(Professional Service
フォルダ配下)など、多くのフォルダに業務で必要なダッシュボードが存在している状態です。
都度それぞれのフォルダに移動して開くのも手間ですし、フォルダ構造が複雑になってくるとどこに何が格納されているか分からなくなることも考えられます。
そのようなときはボードを作成し、上記のダッシュボードを全てボード上にピン留めしてしまいましょう。ボードの使い方に関する詳細はこちらをご参照ください。
ボードのコンセプトは「お気に入り」機能と似ています。ですが、ボードではセクションを作って関連するダッシュボードを纏めたり、説明書きを記載したりすることができます。そして何より作成したボードは他のユーザーと共有することができるため、同じチームのメンバーで同様のボードを参照することが可能となります。
以下はサンプルで作成したボードです。
① ボードには自由にボード名を付けることができ、セクションも自由に構成できます
② 各セクションも自由に名称及び説明文を記載することができます
③ ボード右側にはマークダウン形式で説明文を記載することができます。便利な外部リンクなどをここに載せましょう
説明書きを有効に使って、ボードを見たユーザーがひと目でどのダッシュボード / Lookを見れば良いか分かるようにしましょう!
ホームページ機能はLookerのバージョン7.2から利用可能になった機能です。
Looker内のあらゆるページを、Lookerにログインした後に最初に表示される画面 (= 画面左上の「Looker」マークをクリックしたときに表示される画面)として設定することができます。
ホームページは以下三段階で設定することが可能です。
インスタンスレベル < グループレベル < ユーザーレベルの順で上書きされます
この機能を使って、1で作成したボードを適切なレベルでランディングページに設定しましょう。
設定は 管理 > Homepage
から行います。
インスタンス全体のホームページに設定したい場合は①に設定します。
特定のグループ、またはユーザーのホームページに設定したい場合は②から個別の設定を行います。
これでLookerにログインすると即座に見るべきダッシュボード / Lookが配置されたボードが表示されるようになります。
特に初めてLookerを触るユーザーがLookerの中で迷子にならないよう、分かりやすいランディングページを設定することを心がけましょう!